ホームマーケット市川レポート 経済・相場のここに注目2026年の年初から日本株を大きく買い越している投資主体とは

2026年2月27日

三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト 市川 雅浩

【市川レポート】2026年の年初から日本株を大きく買い越している投資主体とは

●年初から日本株の大幅な上昇を主導した投資主体を、日本取引所グループのデータをもとに探る。

●2025年については事業法人と海外投資家の現物買い越しが日経平均とTOPIXの上昇に寄与。
●2026年は海外投資家と事業法人の現物買い越しが寄与、特に海外投資家の買い越しが顕著。

年初から日本株の大幅な上昇を主導した投資主体を、日本取引所グループのデータをもとに探る

日経平均株価は2月26日、58,753円39銭で取引を終え、2営業日連続で終値ベースでの過去最高値を更新しました。2026年に入ってからの騰落率をみると、日経平均は+16.7%、東証株価指数(TOPIX)は+13.8%となっており、これらはダウ工業株30種平均の+3.0%、S&P500種株価指数の+0.9%、ナスダック総合株価指数の-1.6%を大きく上回っている状況です。


そこで、今回のレポートでは、年初から日本株の大幅な上昇を主導した投資主体を探ります。具体的には、日本取引所グループが公表しているデータを用いて、主要投資部門の「個人」、「海外投資家」、「投資信託」、「事業法人」、「信託銀行」、「自己(証券会社の自己勘定)」の6部門を対象とし、それぞれについて、現物および先物をあわせた売買代金差額を確認していきます。

2025年については事業法人と海外投資家の現物買い越しが日経平均とTOPIXの上昇に寄与

はじめに、各投資部門の2025年の日本株売買動向を振り返ります。図表1は、2025年1月第1週(1月6日~1月10日)から2025年12月第5週(12月29日~12月30日)までの期間における、現物および先物の売買代金差額(週間の差額合計)を示したものです。2025年は事業法人による現物の買い越し額が約10.5兆円と突出しており、これは主に自社株買いと推測されます。


次いで海外投資家が現物を約5.4兆円買い越しており、2025年の日経平均とTOPIXの上昇(年間騰落率は順に+26.2%、+22.4%)は、事業法人、そして海外投資家の現物買いが寄与したところが大きいと考えられます。一方、現物を約6.6兆円売り越した信託銀行は主に年金ポートフォリオのリバランスとみられ、そのほか個人は現物を約3.6兆円、投資信託は現物を約1.4兆円、それぞれ売り越しています。

2026年は海外投資家と事業法人の現物買い越しが寄与、特に海外投資家の買い越しが顕著

次に、2026年の各投資部門の日本株売買動向を確認します。図表2は、2026年1月第1週(1月5日~1月9日)から2026年2月第2週(2月9日~2月13日)までの期間における、現物および先物の売買代金差額(週間の差額合計)を示したものです。海外投資家は2026年に入り、6週連続で現物を買い越し、合計額はすでに約3.9兆円です。年初の1月第1週と、衆院選後の2月第2週で、それぞれ1.2兆円ずつ買い越しています。


事業法人による現物の買い越し額は約1.3兆円となっており、年初からの日経平均とTOPIXの上昇は、海外投資家、そして事業法人の現物買いが寄与したところが大きいと推測されます。なお、現物の売り越しは、信託銀行が約1.8兆円、個人が約1.5兆円、投資信託が約0.3兆円で、2025年と同じく、株価上昇局面における信託銀行のリバランス、個人と投資信託の逆張りの動きが確認されます。