2026年8月13日
三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト 市川 雅浩
【市川レポート】日経平均株価の戻り位置をテクニカル分析で確認する
●日経平均は、6月高値から7月安値まで15.1%下落して調整局面入りしたが、値を戻しつつある。
●7月29日に日経平均はフィボナッチの50%押し水準に到達し一目均衡表では三役逆転を形成。
●日足が8月中に先行スパン2でサポートされ先行スパン1を突破した場合、7万円台回復が視野に。
日経平均は、6月高値から7月安値まで15.1%下落して調整局面入りしたが、値を戻しつつある
7月24日付レポート「日経平均株価の立ち位置をテクニカル分析で確認する」では、調整気味の動きが続いていた日経平均株価について、「フィボナッチ・リトレースメント」と「一目均衡表」を用いて下値目途を確認し、「短期的に一段安のリスクを抱えつつも、切り返して上昇する可能性も残っている」と分析しました。今回のレポートでは、同じく2つのテクニカル分析で、その後の動きを検証します。
日経平均は7月24日以降も下落基調が続き、7月29日には終値で61,434円19銭をつけ、一段安となりました。これにより、日経平均は6月25日につけた終値での直近高値72,366円34銭から15.1%下落し、いわゆる「調整局面」入りとなりました。しかしながら、その後は切り返して上昇し、8月12日には67,524円06銭で取引を終え、徐々に値を戻しつつあります。
7月29日に日経平均はフィボナッチの50%押し水準に到達し一目均衡表では三役逆転を形成
まず、フィボナッチ・リトレースメントについて、7月24日付レポートでは、取引時間中につけた3月31日の年初来安値から6月22日の年初来高値までの上げ幅をベースとしました。この上げ幅の50%押しの61,695円32銭が1つの下値目途となりますが(図表1)、日経平均は7月29日、取引時間中に60,448円90銭、終値では前述の61,434円19銭をつけて反転しており、この50%押し水準でいったん底を打ったとみてよいと思われます。
次に、一目均衡表について、7月24日付レポートでは、仮に日経平均が7月中に前述の50%押し水準に達すれば、三役逆転が形成され、強い売りシグナルが点灯する恐れがあると解説しました。実際、日経平均は7月29日に50%押しの水準に達し、一目均衡表では同日、①日足が雲(先行スパン1と2に囲まれた価格帯)の下に位置し、②転換線が基準線を下抜け、③遅行スパンが26日前の日足を割り込み、三役逆転が形成されました(図表2)。
日足が8月中に先行スパン2でサポートされ先行スパン1を突破した場合、7万円台回復が視野に
日経平均は、フィボナッチ・リトレースメントの50%押し水準でサポートされ、7月29日以降、上昇に転じ、8月12日時点で日足は一目均衡表の雲の中まで戻っています。ただ、依然として②転換線が基準線を下抜け、③遅行スパンが26日前の日足を割り込んでいることから、8月中は先行スパン2(17日まで65,700円台、21日まで65,800円台、31日まで66,000円台)によるサポートの成否が注目されます。
一方、先行スパン1は、8月下旬にかけて低下傾向にあるため(本日は68,800円台、8月31日は66,800円台)、日足がここを明確に突破すれば、日足が雲の上に位置することになり、転換線が基準線を、遅行スパンが26日前の日足を、それぞれ上抜け、三役好転が形成される可能性が高まります。三役好転の形成は、強い買いシグナルと解釈されるため、70,000円台回復が視野に入る流れが予想されます。



