ホームマーケット市川レポート 経済・相場のここに注目日経平均株価のチャート上で重要な9月末の価格帯

2026年9月10日

三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト 市川 雅浩

【市川レポート】日経平均株価のチャート上で重要な9月末の価格帯

●三角保ち合いの日経平均は、9月末の65,800円~66,700円を念頭にどちらへ抜けるかに注目。
●一目均衡表は7月以降いわゆるダマシが頻発したが、9月末にかけて相場が動きやすい時間帯に。
●日米金融政策などに注目も、株価は三角保ち合い上抜けと一目均衡表の三役好転の余地あり。

三角保ち合いの日経平均は、9月末の65,800円~66,700円を念頭にどちらへ抜けるかに注目

日経平均株価は現在、3月31日安値(取引時間中、以下同じ)と7月29日安値を結ぶ右肩上がりの下値支持線と、6月22日高値と8月14日高値を結ぶ右肩下がりの上値抵抗線で、典型的な均衡型の「三角保ち合い」を形成しています(図表1)。テクニカル分析上の注目点は、日経平均がこの先、①下値支持線を下抜けるか、②上値抵抗線を上抜けるか、③2つの線の交点(三角形の頂点)まで保ち合いが続くかです。


下値支持線を下抜ければ強い売りシグナル、上値抵抗線を上抜ければ強い買いシグナルと解釈され、通常は三角形の頂点の手前で、いずれかに動くケースが多くみられます。頂点は10月上旬に位置するため、日経平均は9月中旬から下旬にかけて方向感が出てくる可能性が高く、9月30日の下値支持線65,800円水準を下限、上値抵抗線66,700円水準を上限とする価格帯は、相場を見通す上で1つの目安になると考えます。

一目均衡表は7月以降いわゆるダマシが頻発したが、9月末にかけて相場が動きやすい時間帯に

7月24日付と8月13日付のレポートでは、日経平均株価の一目均衡表を解説しました。テクニカル分析上の注目点は、①日足と雲(先行スパン1と2に囲まれた価格帯)の位置、②転換線と基準線の位置、そして③遅行スパンと日足の位置です。日足が雲の下(上)に位置し、転換線が基準線を、遅行スパンが26日前の日足を、それぞれ下(上)抜ければ、「三役逆転(好転)」となり、強い売り(買い)シグナルと解釈されます。


日経平均の一目均衡表について、7月以降の動きをみると、いったん三役逆転や三役好転が形成されても、すぐにそれが解消されてしまう、いわゆる「ダマシ」が頻発していることが分かります(図表2)。背景には、夏場で売買代金が減少し、前述の三角保ち合いが形成されるほど、相場の方向感が定まらなかったことがあると推測されます。ただ、この先は9月末にかけて雲の幅が狭くなり、日足が雲を上下いずれにも抜けやすい時間帯を迎えます。

日米金融政策などに注目も、株価は三角保ち合い上抜けと一目均衡表の三役好転の余地あり

9月30日時点で、一目均衡表の雲を形成する先行スパン1と先行スパン2は、それぞれ66,000円水準、66,600円水準に位置しており、前述の三角保ち合いの下値支持線と上値抵抗線が同日に位置する水準とおおむね重なります。そのため、9月末までに日経平均株価が三角保ち合いの下値支持線を下抜ければ一目均衡表で三役逆転、上値抵抗線を上抜ければ三役好転となり、上下の方向感が明確になる公算が大きいと思われます。


目先は、9月15日、16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)と、9月17日、18日開催の日銀金融政策決定会合が注目され、日米とも物価抑制期待が形成され長期金利が落ち着けば、株式市場には好ましい流れになると考えます。中東情勢と原油相場は不透明感が残るものの、戦闘激化と原油急騰は弊社のメインシナリオではありません。そのため、日経平均は9月末までに上値抵抗線を上抜け、三役好転となる余地はあるとみています。